オーガニック塩づくり
徳之島の大自然が育む「恵みの塩」
徳之島では江戸時代から、伊仙町のミヤトーバル海岸で汲み上げた海水を用い、塩作りが行われてきました。山と海のミネラルが凝縮された海水を職人が昔ながらの製法でじっくりと丁寧に炊き上げ、最後は天日干しで仕上げます。こうして生まれる徳之島の塩は「コクと甘みがあり、本当に美味しい」と、古くから愛されてきました。
徳之島オーガニックソルトは、サンゴ礁に囲まれた清らかな海水と、多様な鉱物を含む地層「メランジ層」でろ過された伏流水が交わる、豊かな汽水域の海水を原料としています。徳之島の海と山、両方の恵みを炊きあげた、貴重な塩です。



伝統的な平釜製法と天日干し
ミヤトーバル海岸から汲み上げた海水は、六層のフィルタで濾して不純物を取り除きます。濾された海水は予熱を利用した釜で温めておき、職人が薪で炊き上げます。火加減を調整しながら丸2日、火を入れ続けると結晶化してくるので、理想的な状態を見極めてすくい上げます。にがりを切り、さらに2日ほど天日で干して、もう一度細かい不純物があれば取り除いて、ようやく完成します。








炊きあがった塩からポタポタと滴る「にがり」を切ります。にがりは塩化マグネシウムが主成分で、豆腐を凝固させるために用いられることが知られています。現代の食生活ではマグネシウムが不足がちになることから、最近ではこのにがりも健康食品として注目されています。
さて、ここからさらにまた2日をかけて天日干しをします。(雨が降れば2日では仕上がりません)。こうして、化学的処理・再結晶・工業的精製を一切行なわず、自然と人の力だけで、美味しいオーガニック塩が仕上がります。



徳之島オーガニックソルトのルーツ、
海岸に広がる塩田の跡
徳之島オーガニックソルトをつくっている伊仙町ミヤトーバル海岸には、江戸時代には全盛期を迎えていたという広大な塩田跡が今ものこされています。

かつてこの地では、潮の干満によって岩場にできる天然の潮溜まりを活かした塩作りが行われていました。晴天の下、ひしゃくを手に、少しずつ陸寄りの潮溜まりへと海水を移し替えながら、一週間ほどかけて濃度を高めていく。そうして凝縮されたかん水を平釜で炊き上げる製法は、かつて島の主要産業として人々の暮らしを支え、収穫された塩は米や野菜と交換される貴重な糧(かて)となっていました。
海岸に降り立つと、ゴツゴツとした鋭利な岩肌を、手道具だけで滑らかに削り取った跡を今でも観ることができます。平均的な深さになるよう微調整を重ね、潮溜まり同士を繋いで海水を集めやすく整える。途方もない苦労が刻まれたその跡は、まさに先人たちの知恵と執念の結晶です。


この伊仙町は、世界最高齢者を輩出したことでも知られる「長寿の町」でもあります。厳しい自然と向き合いながら、先人たちが命を繋ぐために作り続けてきたこの美味しい塩こそが、徳之島の長寿の歴史を支える大切な食品であったに違いありません。私たちはこの味と技術を絶やすことなく、未来へとつないでいきます。

